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NEWS 2024.07.09

超精密ロータリー式電動ストリッパー(MIRA340)を3台導入致しました

 

 

ストリップ加工品の品質安定化と加工範囲の拡充を目的として、ストリップ機3台が7月より導入されました!!

 

これまで当社の加工工程では、導入から20年が経過していたCosmic社製927Rが3台稼働しておりましたが、近年では駆動部各所に不安定箇所が発生する頻度が高まっておりました。また、タッチセンサーの感受性能にも低下が見られたことにより、作業者のストリップ加工後の自主検査を必須項目として、不良を発生させないように努力を積み重ねて参りました。

 

作業者の負担は年々増す一方となっておりましたが、この度それらの課題を一挙に解決すべくKomax社製のMIRA340を合計3台導入いたしました。これにより、従来機の約1.4倍の生産能力アップとなる一方で、不良率に関しては、従来機では8Hの生産時間における不良本数が31本(不良率1%)であるのに対し、導入機では0本(不良率0%)と劇的に改善されております。従来機では1%の不良率から、作業者のストリップ加工後の自主検査が必須となっていた影響により生産力の伸び悩みが発生していましたが、導入機での生産に置き換えることにより安定した品質、生産力が見込めます。

【改善項目の概要一覧①】

ストリップ作業 従来機(927R) 導入機(MIRA340
生産性 379本/1H  3028本/8H 521本/1H  4168本/8H
サイクルタイム 9.5SEC 6.9SEC
不良本数/不良率 31本/1% 0本/0%

 

また、加工範囲の拡充という観点からは、4枚刃を搭載し回転しながらストリップする導入機は、従来機同様にフッ素樹脂電線、KIV線、IV線、HIV線などの加工は勿論、従来機では困難であったテフロン線やラバー線、イラックス電線などの特殊電線のストリップ加工も対応可能となります。また従来機では不良発生率の問題からAWG28までの電線ストリップと限定されていましたが、導入機では特殊線やより細い電線の加工が可能となるため、昨今のコンタクト(圧着端子)の小型化に関しても順応可能となります。

【改善項目の概要一覧②】※○○の部分は断面積の数値が入るが、導入機では幅広く対応可能

被覆材質 従来機(927R) 導入機(MIRA340
ポリ塩化ビニール

例)RSFEU-A 13*0,2SQ

線の太さによっては加工不可 加工可能
ポリエチレン

例)20276-SB

線の太さによっては加工不可 加工可能
テフロン

例)1516AWG○○

加工不可 加工可能
シリコン

例)3239AWG○○

加工不可 加工可能
ガラス

例)RS-GE○○

加工不可 加工可能

 

導入機の使用により作業者1名あたりの1年間の総ストリップ作業時間は1,419時間→730時間へと48.6%削減され、689時間の工数削減となります。これをストリップ作業に従事する3名分の工数として年間で置き換えると、2,067時間の工数削減へと繋がり、約1名分の年間作業時間の削減が見込めれます。省力化によって削減された時間は、他の作業工程に振り分けることが可能となり、更なる生産性・品質の向上が期待できます。

 

6月末の実機設置後、約1ヵ月間の調整期間を経て8月より本格的に稼働を開始いたします。

今後ともお客様からのご要望にスピーディにお応えする体制を構築して参りますので、

御引き合いがございましたら当社ホームページ又は本社営業部までお問合せ頂けますと幸いです。